前提
行動方程式もかなり粗悪な記述なもので、モデルはあくまでモデルでしかないという現実と向き合わなければならないわけです。ただ、作ってしまった限りは挙動を試したくなるものです。ということで記録。こちらの第一弾との違いは、
- 自社株買いと新規株式発行を追加
- 企業を、資本財生産企業と消費財生産企業に分離
- 公的固定資本形成を追加
- 価格設定方法をPKに寄せた
あたり。(細かいことを言えば、もっとたくさん違いがある)。
モデルは、行動方程式や恒等式やパラメータの値や実装を、このリポジトリにおいている。
これのver. 1.0.1を、下のプロットに使っている
変数の定義を兼ねて行列をここにも書いておく。リポジトリのレジュメの写し。
取引フロー表
労働者 | 資本家 | 消費財生産企業(経常) | 消費財生産企業(資本) | 資本財生産企業(経常) | 資本財生産企業(資本) | 銀行 | 統合政府(経常) | 統合政府(資本) | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
消費 | ||||||||||
投資 | ||||||||||
公的固定資本形成 | ||||||||||
政府支出(賃金除く) | ||||||||||
賃金 | ||||||||||
所得税 | ||||||||||
資産税 | ||||||||||
法人税 | ||||||||||
消費財生産企業利潤 | ||||||||||
資本財生産企業利潤 | ||||||||||
借入金金利 | ||||||||||
政府の貯蓄 | ||||||||||
[メモ:Net Lending] | ||||||||||
預金 | ||||||||||
借入 | ||||||||||
消費財生産企業株式 | ||||||||||
資本財生産企業株式 | ||||||||||
現金 | ||||||||||
合計 |
バランスシート表
労働者 | 資本家 | 消費財生産企業 | 資本財生産企業 | 銀行 | 統合政府 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
資本 | |||||||
預金 | |||||||
消費財生産企業株式 | |||||||
資本財生産企業株式 | |||||||
借入 | |||||||
現金 | |||||||
純資産 | |||||||
合計 |
今回のモデルの性質は、全体像として、
ってな感じ。まぁ、パラメータの値を変えたり行動方程式を変えたりすれば、モデルの性質も変わっていくので、今回はこうだったってだけの話。技術が変わったり法律が変わったり慣習が変わったりすれば、現実の経済の性質も変わっていくんだし。
それから、
- 実質値は、政府の消費支出の実質値の初期値を1とし、
- 名目値は、政府の消費支出の名目値の初期値を1とし、
- 価格は、消費財価格の初期値を1としている