エージェントの位置が一次元であらわされるような場合を扱う。
結論
時間tにおけるエージェントの位置座標をxとおく。x>0の条件を付ける。エージェントの移動規則を、
とすると、個々のエージェントの移動が確立的なランダムさを含みつつ、エージェントの位置の確率密度は対数正規分布に従う。
(
μは の最頻値、σは値の広がりに、特に強く影響するパラメータ。
rは標準化された正規分布で確率密度を表現される乱数(not 確率変数)
はエージェントの移動しやすさを決めるパラメータ。大きいほどエージェントが移動しやすい
)
シミュレーションの様子
実際この移動規則で分布を調べてみたら、こんな感じ。
時間とともに一定の形の分布に収束している。
パラメータは、
で、エージェント数は10^5
t=1000の時の分布を、目標の対数正規分布の関数の定数倍(オレンジの折れ線グラフ)と比較するとこうなる。
ちなみに、エージェントを10個選んで座標の時間変化をプロットするとこんな感じ。
理屈とか
これを考え付いた理由を記録しておく。
参考
変数変換で正規分布にする。
→同じ正規分布を維持しつつ個々のエージェントを移動させる(過去記事)
→変数変換で対数正規分布に戻す
の流れ。